Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementの略で、日本語では「環太平洋戦略的経済連携協定」、「環太平洋パートナーシップ協定」ともいう。参加国の間で関税(輸出入にかかる税金)を一切なくそう、関税以外でも貿易の邪魔になるあらゆる規制をなくそう、という協定だ。簡単に言えば、経済に関しては国境の壁を取り払ってしまおう、というものだ。
はじめはシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国の間で交渉が始まった。それにベトナム、チリ、オーストラリア、ペルー、マレーシア、アメリカが加わって、現在9か国で交渉が進められている。
日本は2011年11月ハワイで行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、野田首相が「交渉参加に向けて、関係国との協議に入る」と宣言。でも実際に交渉に参加するにはアメリカ議会の承認などの手続きが要るので、交渉参加は早くても2012年の夏以降になるとみられているよ。
★TPPは足抜け不能?
★ TPPはぼったくりバー!?
TPPの交渉は秘密裡に進められていて詳しい内容は明らかにされていない。それなのに参加するなんて、
とずっと揶揄されてきたんだ。
昨年末になって、
ということが、ニュージーランドのTPP首席交渉官マーク・シンクレア氏によって明らかになった。でも、これって、おかしくないかい? そんなに秘密にしなくちゃいけないことって、一体どんなことだろう?
よっぽどひどい内容で、公開したら参加国の国民がみんな反対するから隠している、としか思えないよね? しかも
これって、国民は「情報を知らされる必要がある者」だと認められていない、ってことだよ。国が協定を結んだら、その影響はすべての国民に及ぶのに、「おまえたちは知らなくていい」なんて、ずいぶん失礼な話じゃないか。
さらに
これじゃ報道もしようがない。こんな徹底した情報統制を敷かなくちゃいけない、というところからして、既にTPPはめちゃくちゃ怪しい、ということがわかるね。
これだけでも十分に反対する理由になる、とボクは思うけど、どうかな。
交渉内容はとても幅広く、24もの分野に渡っているよ。
1. 首席交渉官協議
2. 市場アクセス(工業)
3. 市場アクセス(繊維・衣料品)
4. 市場アクセス(農業)
5. 原産地規則
6. 貿易円滑化
7. SPS(検疫、及びそれに付随する措置)
8. TBT(貿易上の技術的障害)
9. 貿易保護
10. 政府調達
11. 知的財産権
12. 競争政策
13. サービス(クロスボーダー)
14. サービス(電気通信)
15. サービス(一時入国)
16. サービス(金融)
17. サービス(e-commerce)
18. 投資
19. 環境
20. 労働
21. 制度的事項
22. 紛争解決
23. 協力
24. 横断的事項特別部会(中小企業,競争,開発,規制関連協力)